近所の公園を撮影散歩していると、時にフィルムカメラを下げた人を見かける事があります。殆どの方がブローニー判にしろ35mm判にしろ、ビンテージなモデルを携行されているように感じます。自分もフルマニュアル操作のカメラは好きですが、同じかそれ以上に20世紀末のデジタル移行前夜のフィルム一眼レフ最終章、高速AF高速連写マシーン達に愛着を感じています。Nikon F5/F6 や Canon EOS 1V、Minolta α-9などです。
今日はそんなマシーン達でも一つ頭抜けていたNikonの重戦車、Nikon F5に昨年から埋蔵放置していたフィルムを現像しましたので紹介しておきます。
自分の所有するF5は1998年に発売された Nikon 50周年の記念モデルで、通常のF5とはペンタプリズム部のロゴが全く異なる字体となっており、その他トップカバーやゴムグリップの配色も異なる、特別な仕上げになっています。
フィルム室ののぞき窓から「400TMY・24」と確認出来ますのではKODAKの T-MAX 400 24枚撮りを装填していたようです。
フィルム撮影時に持ち歩いていた撮影手帳で確認すると、昨年夏頃から今年の春にかけて、AF Nikkor 85mm F1.4 D と SIGMA 100mm F2.8 DG Macroとで撮影したようです。
F5は恐らく世界で初めてのバッテリーグリップ一体型プロモデルであり、「重戦車」と呼ぶにふさわしい重量感と堅牢感があります。フィルム巻き上げにもAF制御にも強力なモーターを使用しているらしく、巻き上げ音はほぼシャッター音と同時に、「パジャッ」と一音で決まります。AFはF5のボディー側から制御するDタイプのレンズとの組み合わせが最高で、まさにレンズを鷲づかみにして「ギュオッ」と強力に駆動し、信頼できる相棒感を強く感じさせるカメラです。
デザイン的には上の写真のような、当時の縮緬外装仕上げのDシリーズレンズが最も似合います。フードはレンズに合わせて非純正のTokinaの縮緬塗装のものを合わせています。実に美しい。
こちらはSIGMA の同じくボディ制御AF時代の100mm Macroレンズ。縮緬とは異なるマット塗装ですが、似合っていると思います。
それでは撮影したT-MAX 400 の画像を併せてアップしておきます。
T-MAX 400 初めて撮影しましたが、ACROSに比べると硬調な仕上がりです。
ISO400なのでフィルム粒子も強めに現れますね。いかにもフィルムらしい感じが良いと思います。
モノクロームの世界はシュールな表現をしたい時に良く似合いますね。
昨年は良く使ったミラーサングラスです。リフレクションが美しい。
今年は一度も使いませんでした。また来年ですね。
角度を変えて。ちょっと映り込んじゃいました。御影石がモノトーンに似合いますね。
これはレンズを換えて AF Nikkor 85mm F1.4 D。絞り開放なので写りは少し柔らかくなりました。
背景に桜が入っているので春の撮影ですね。少し絞っていそうです。
Nikon F5は撮影情報(シャッタースピード、絞り)がフィルムコマ間に記録できる裏蓋があるのですが、この時は装着していなかったのでわかりません。EOS 1Vもα-9にも同様の撮影情報記録機能があり、まさにデジタル前夜の時代ですね。
溶けるようなBokehですね。絞り開放と思います。
次回は裏蓋も交換して、カラーフィルムで撮影に持ち出したいです。