Foto Anthem

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兄貴に憧れたNikon最後のCCD:Nikon D3000

晩秋のCCD機シリーズ、第4弾は 前回のD70sと同じく、Nikon製のD3000です。

2018年発売のD3500で役割を終えた、Nikonデジタル一眼レフ(DSLR)末弟の最初のモデルです。D3000の発売日は2009年8月ですので13年前。D70s発売の4年後になります。

 

Nikon最初の小型DSLR D3000

www.nikon-image.com

Nikon最後の小型DSLR D3500

www.nikon-image.com

 

実は同じ2009年にD3000よりも一足先に発売された兄貴分のD5000は、すでに主流になっていたCMOSセンサーを搭載しており、D5000の廉価版にあたるD3000だけがオワコンになりつつあったCCDセンサーを搭載していました。つまりD3000Nikon最後のCCD機になったわけです。

本日D3000を持ち出して撮影し、このNikon最後のCCD機は前回撮影に持ち出したD70s以上に、いかにもCMOSのような描写をする事を知りました。兄弟モデルとも言えるD5000D3000、できるだけ同じような写りに仕上げる事がD3000の一つの課題であったのかと感じるわけです。共にフィルムメーカーであったFUJIFILMとKONICA-MINOLTAのCCD機達がまるでリバーサルフィルムのような濃厚な発色を目指した頃とは既にデジタル写真の方向性が変わってきていたのかも知れません。

ギュッとコンパクトにまとまった感じのD3000。D3500よりも豆タンクっぽい雰囲気が好きです。このちっこいボディーにはコンパクトなレンズが似合いますので、Gレンズではなく Nikon F 用のビンテージレンズ、Nikkor-H Auto 50mm F2を装着しています。本来不適合の組み合わせですので、当然「Auto」にもならず、絞り解放専用機wとなります。

自分は基本解放バカですので、これで良いのです。当然MFでヤマカン露出計w。

「F NIKKOR JAPAN」の刻印が誇らしい、鏡面仕上げのフード。スプリング式脱着式でLEICA顔負けに手が掛かってます。栄光のモノづくりJAPAN。

 

作例

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

やはりレンズの個性は絞り解放に宿ります。Nikko-H Auto 50mm F2、ちょっと現代のレンズとは違ったBokeh味ですね。スムースな感じではありません。色合いについてはD70sもそうでしたが、若干光量不測の時にCCDらしい感じが顔をのぞかせる印象です。

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

朽ちかけた煙突。雨水が入っちゃうかも。背景のBokeh、やはりざわついた感じでいかにも1960年っぽい描写です。少し滲みも感じますが、快晴下絞り解放でこの写りは流石のNikkorレンズです。

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

こちらも少し滲みが見られますが絞る事が出来れば解消されると思います。F2でよかった。

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

補色同士、濃厚なコントラストをイメージして撮影したのですがむしろ発色は現実色より抑え気味のD3000。α-7ならギラギラに写ったかもしれません。もう1/3step下げればよかったか。真面目だぞNikon

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

まあ忠実と言えば忠実な発色。あっさり仕上げはビンテージNikkorが絞り解放である影響も受けたか?

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

色飽和しております。この辺りは現代のセンサーの方が処理が上手そうですね。

色は派手目ですが、実際これくらい真っ赤な紅葉でしたので、忠実な発色と言えます。

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

あくまで忠実な発色。これはこれで正解なのでしょう。背景との明暗コントラスト、つまり暗部の発色に時代を感じます。ダイナミックレンジの違いでしょうか。

Nikon D3000 / Nikkor-H Auto 50mm F2

センダン。これも渋めの発色ですね。もっと黄色い植物なのですが。

 

以上、D3000を持ち出して感じたことは、「CMOSと思って使えばよい」という事でした。そりゃ兄貴分がCMOS採用して一方前を行っているとき、こってりCCDを売りにはできないわけで。

でもCCD機達の中で個性を見るとき、一番真面目で目立たないヤツ。となりそうです。見た目についてその豆タンクっぷりが好みではありますが。