Foto Anthem

Anthem for myself, my family, and every photo-lovers

これも素朴で深い、素うどんの味わい:SONY DT 35mm F1.8 SAM(SAL)

昨日のブログに記録したとおり自分にとっての出発点、いわば「素うどん」たるNEX-5R を改めて見直して、味わい直したい気持ちになっているところです。

 

foto-anthem.hatenablog.com

 

そこで今日は、オワコンとなってしまったSONY AマウントでボディーAF駆動される銘玉達をいつに日かEマウント機で高速AF駆動させようと密かに入手・秘蔵していたAFマウントアダプター、LA-EA5を引っ張りだす事にしました。

www.sony.jp

「殿下っ!NEX-5にLA-EA5は無理です!(クロトワ)」

「いま使わずしていつ使う!・・なぎ払え!(クシャナ殿下)」

 

という事で、本当はハイヒエラルキーのEマウントカメラだけが機能を使いこなせるマウントアダプターなんですが、MF使えりゃいいやという気持ちとなるに至り、これまた秘蔵っ子のAマウントレンズ達を、今後積極的に、とまでは行かないものの、ぼちぼちとNEX-5で味わって行きたいなと思います。

早速ですが、本日はそのうちから、数千円で購入出来ちゃうSONY Aマウント時代の撒き餌レンズ、DT 35mm F1.8 SAM (SAL35F18)を使ってみる事にします。

www.sony.jp

このレンズは有効イメージサークル上の問題でAPS-C用レンズとなっていますが、ネットユーザー情報によると、一応なんとかフルフレームで使えなくもないようです。

焦点距離35mmという事で、35mmフルフレーム換算だと焦点距離約53mmとなり標準レンズとなるのですが、下図の通り、光学的設計は典型的なレトロフォーカスタイプの広角レンズです。

SONYウェブサイトより

このレンズはコストカットのため、筐体は総プラスティック製、そしてマウント部分もプラ製です。造りはそのようにちゃちいですが、それでも距離目盛りがちゃんと印刷してあるところが、このレンズが設計された時代背景を感じさせます。

大変軽いレンズなので、小さくて軽いNEX-5には相性が良さそうです。

LA-EA5ともデザインに一貫性があって、意外と悪くない印象です。

 

そしてNEX-5に装着してみて最初に驚いた事は、まがりなりにもNEX-5でAFが作動した事です。このレンズは「SAMレンズ」という事でレンズ内モーター作動タイプなので作動が大丈夫だったのでしょう。それでも最新のマウントアダプターがNEX-5で動作した事は驚きです。「SSM」という表記の静音モーター内蔵タイプのレンズも同様にNEX-5でAF動作するのかも知れません。

残念ながら自分の秘蔵する銘玉達はほとんどボディー駆動タイプなので、たまたまこの35mm F1.8 SAMがAF駆動出来るレンズだったという事です。

 

そしてこのレンズとアダプターを使ってNEX-5で撮影した後も驚きがありました。この安レンズ、絞り開放でもきっちりと解像して写っているじゃありませんか!

NEX-5R / DT35mm F1.8 SAM

そしてこのレンズはマクロレンズ並に寄れます。35mm換算の焦点距離が 53mmで最短撮影距離が23cmです。

NEX-5R / DT35mm F1.8 SAM

マクロ撮影で絞り開放、合焦面シャープですね。SIGMAレンズみたい。Bokehも素直な感じ。

やはりこの時期のSonyの光学機器部門って、Minolta出身者が多かったでしょうから、さすがMinoltaのレンズですね。NikonとMinoltaのレンズには外れが少ないと聞いた事があります。優秀なレンズです。

NEX-5R / DT35mm F1.8 SAM

NEX-5には「全画素解像ズーム」なる機能があって、最大2倍まで、画質の劣化を抑えたデジタルズームが出来ます。この機能と併用すればこの通り、このレンズで本格マクロ領域も撮影対応可能です。凄いぞっ、NEX-5R&DT35F18。

 

重量、サイズ的にはNikon1に肉薄する組み合わせですね。重厚な機材もカッコ良くて好きなのですが、重厚さとは無縁のこの小ささ軽さもまた正義と感じます。

NEX-5R / DT35mm F1.8 SAM

今回のこの組み合わせ、モノ撮り用途とかも良いかもですね。F1.8でもきちんと解像していますし。ちゃちいけど、格好・デザインも悪くないと思います。NEX-5R同様、このミノルタソニー製のの35mm撒き餌レンズもなかなか味わい深い「素うどん」のようです。