Mamiya の プロ御用達 二眼レフとしてCシリーズという長寿モデルがありました。
Cシリーズの特長としては、なんと言っても世界唯一のレンズ交換式二眼レフであった事です。数年ぶりにこのシリーズの最終進化モデルである C220 C330 を使おうとしたのですが、すっかり使い方(お作法)を忘れてしまっていて、フィルムを無駄にしてしまいました。反省としてブログにこのカメラの備忘録を記録します。
-
Mamiya C シリーズ二眼レフの歴史
これについては私よりもWikipediaが詳しくて正確ですので、歴史を復習したい時、どんな交換レンズがあるのか知りたい時は下記のリンクをクリックしてください。
Wikipedia は非常に分かりやすく簡潔にまとめてくれていますが、Cシリーズ用の交換レンズは 広角側 55mm F4.5(35mm判換算 30mm)から 望遠側 250mm F6.3(35mm判換算 137mm)まで 7 本のラインナップがあります。自分はこの広角端と望遠端のレンズ以外の5本を所有しています(65mm, 80mm, 105mm, 135mm, 180mm)。
最初のモデル C3 (1956年) から 最後のモデル C330 S (1983年) まで、30年以上にわたって製造販売されて、しかもレンズは全て互換性があるという超長寿シリーズです。
自分はシリーズ最初の軽量化モデルであった C220 (1976年)、ならびにシリーズ最終モデルの C220f(1982年C220の後継機)、C330s(1983年フラッグシップモデル)を所有しています。
-
備忘録:撮影までの基本手順(C220をベースに)
それでは自分の所有する一番旧いモデル、C220をベースに、適宜最終モデル(C220f、C330s)の情報も付け足しながら説明します。
-
レンズの交換方法と注意点
ブローニー判二眼レフでかつレンズ交換式であるCシリーズの操作法は、ビンテージの35mm判フィルムカメラになれた人にとっても複雑な手順が必要になります。その手順を踏む時、いかにパトローネカートリッジを使う35mm判フィルムカメラ、すなわちライカ判が画期的であったか理解できるようになります。
全ての C シリーズにはボディ左側面上方に、「LOCK/UNLOCK」切り替えノブがあります。このノブを切り替える事により、レンズ交換が可能になります。
LOCK:レンズ交換出来ない状態(つまり撮影状態)
UNLOCK:レンズ交換出来る状態(つまり撮影出来ない状態。フィルム室が閉じられ、シャッターロックがかかる)
上の写真はこの切り替えがのぞき窓で表示される C220 のものです。
改良された新しいモデルではC220のようなのぞき窓ではなく、状態が明示的にわかる切り替えノブに変わっています。(左:C330s、右:C220f)
切り替えノブを「UNLOCK」状態にする事によって、レンズをボディに押しつけて留めている、上の写真のステンレスレバーを外す事が可能になります。細いステンレスレバーなので力のある人は「LOCK」状態でも無理矢理レバーの留めを外せるかもしれませんが、レンズ取り付け機構にダメージを与えると思いますので決して「LOCK」でレンズの取り外しをやってはいけません。
上の写真のようにレバーを開くと、レバーが抑えていたレンズユニットは簡単に外れます。
上がフォーカス合わせ用の「ビューレンズ」、下が写真撮影用の「テイクレンズ」のマウント部です。上の穴の中はレンズがロックされていない事を示す、注意喚起の赤いバーが現れています。そして下の穴はフィルム室に光が入らないように遮光蓋が降りています。これが降りていないとフィルムが装填されている場合は光がフィルムに直接当たりますのでフィルムが駄目になります。
ファインダー内に見えている赤い警告レバー。これが見えている時は「UNLOCK」状態なので、シャッターをチャージしていてもシャッターボタンはロックされてシャッター切れません。この状態だとフィルム室側にも遮光蓋が降りてしまっていますからね。
フィルム室側からレンズ側(つまりマウント側)を見るとごらんのようにバチッと蓋が閉められているのが分かります。
そしてレンズを装着し、レンズ抑えレバーを元に戻してボディ左上の切り欠き部分に先端をしならせながら押し込んでレンズをきちんとロックします。
そして「LOCK/UNLOCK」切り替えノブを「LOCK」状態に戻します。
この状態でシャッターボタンのロックが解除され、シャッターが切れるようになります。
さて、次は初心者泣かせのフィルム装填篇、ならびに撮影篇に行きたいと思いますが、もうすぐ2000文字を越えますので、フィルム装填・撮影篇は次回後半の備忘録に記録したいと思います。
-
本日のおまけショット