Foto Anthem

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神話の FOVEON 世界を散策:SD1 Merrill

ようやく師走らしい気温になってきましたね。週末は降雪の地域も増えそうとの予報です。

師走もそろそろ半ば、2024年のわんこお散歩写真は、神話となりつつある SIGMA の名機 FOVEON シリーズで締めたいと思います。

FOVEON神話の柱 SD1 Merrill

FOVEON と言えば Merrill センサー搭載機しか認めないという熱狂的信者がいらっしゃるとかいないとか。

FOVEON 機は弘法大師ではなく、筆を選ぶと言われています。今回レンズは SIGMA の高性能レンズ Art シリーズの初号機、Art 35mm F1.4 を装着しています。

SIGMA のカメラはこの SD1 からどれもカッコ良くなりましたね。この筐体は Olympus フォーサーズ機のハイエンドシリーズ E-3 / E-5 の金型を流用したものだという話をSD1 発売当時に耳にした記憶がありました。改めて今回ネット検索してみましたが、それらしい情報は全くヒットしませんでした。ボディーの由来の逸話も、今となっては神話となったようです。

さて、気を取り直してわんこ散歩に繰り出しました。

AFが・・・・。

これは SIGMA 機あるあるですね。 SIGMA一眼レフ機の AF はじっくり考えて、悩んで、そして結局はあきらて黙ってしまったりします。

ミラーレス機の SD Quattro/Quattro H ではだいぶ改善されています。あきらめて最初から MF で行くか、明るくてコントラストの高い、初級者向けの場所を選んであげてAFすると良いです。

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

暖地のコスモスがわずかに残って頑張っていました。

「どうよ!」と山木社長の声が聞こえてきそうな写りです。オリジナル画像では100%表示でもさすがの解像度で驚きます。SD1 の発売当時の 2012 年、この解像度を超えるカメラは、がち中判サイズの商業用デジタルカメラしかなかったと思います。

Art 35mm レンズは解像度優先の設計のためか、Bokeh はかたくてざわつき気味です。当時 Zeiss Otus がライバルとされていましたが、Art 50mm も似た傾向で、かたい Bokehとなります。

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

この写真もオリジナル画像ではミツバチの足の花粉まで解像していて驚きます。

でも写真は解像度だけでは語れないのも事実です。この頃の FOVEON センサーは空の色とかが独特の発色をするので Raw 現像時に微調整を要求します。SD1 の前のSD15 も写りは同じ傾向で、Merrill センサーがQuattro センサーになってから、だいぶ発色は自然になりました。

超解像に不似合いな色ノイズ・・

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

光と被写体の色彩の組み合わせで、ビンテージレンズで撮ったような色ノイズが出てしまうのが気になります。その一方でフォーカス面は超解像なのでなんともバランスが良くない。Art 35mm 側の問題なのか、SD1が「この条件はこれじゃない」と筆を選んでいるのか、少し気になりました。

FOVEON ハレーション

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

出ました、FOVEON カラーハレーションw。先代の SD15 も逆光時に出ます。

これは FOVEON のユニークな味として受け入れるべきでしょうね。不思議なゴーストも出ています。

全てを忘れさせる?超解像

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

センサー開発の技術側面は良くわからないですが、結局 SD1 とは SD15 のセンサーサイズを大きくし(クロップ率 1.74 → 1.5)、超解像を更に深化させてたモデルという印象をうけます。そういう意味では SD Quattro と Quattro H の関係に似ているのかも。

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

高画素機時代の FOVEON 世界

2010年台において、SD1 Merrill が紡ぎ出す超解像の世界はSD1が持っている数多ある欠点をチャラにして、なおも魅力的だったと思います。

私は今でも1,000万画素以下のカメラを良く使うので、SIGMA PhotoProで現像した画像が現れると「はえ~っ!」となる。

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

でも K-1 と★レンズ、SL とArt レンズの組み合わせだとどうだろうかと考えなくもないです。より少ない苦労で、充分高解像な写真が撮れる気がする。100%拡大比較ではSD1 が優勢かもしれないけど、等倍ピクセルの解像を鑑賞するために写真を撮っているわけではないと思います。

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

結局、レンズメーカーであるにもかかわらず、FOVEONという新しい世界を我々に見せてくれたSIGMAの高い志への敬意で、今でも FOVEON機を使い続けているのかもしれませんね。

SD1 Merrill / Art 35mm F1.4

山木社長がフルフレームFOVEON機を開発すると初めて宣言してから、ずいぶんな年月が経ちました。個人的にはフルフレームFOVEON機は自分にとっての「上がり」の写真機だと思ってきましたが、もしかするとそれは神話の世界として夢想し続ける方が良いのかもしれないな、とも考えたりします。