フィルターメーカーNiSi 渾身のミラーレンズ
新進のフィルターメーカNiSi が令和に敢えて新発売した反射式望遠レンズ、250mm F5.6 Reflex。フィルターで培ったコーティング技術を駆使し、高画素ミラーレス機時代に対応出来る高画質レンズです。
ミラーレス機用は各社のマウント毎に専用のモデル用意されていますが、一眼レフ用は Nikon Fマウントと Canon EF マウント用のみ。IBIS 内蔵のPENTAX K マウント用は残念ながらありません。一番フランジバックが長い、つまり他のどのマウントにも流用可能な Nikon F マウント機用を購入しました。受注生産で納期は約 6 週間です。
IBIS 内蔵のミラーレス機で使うつもりで買いましたが、先ずは F マウント機に装着してみました。250mm とミラーレンズとしては焦点距離が短いのでとてもコンパクトです。せいぜい 85mm くらいのレンズにしか見えません。
桜の季節も終わりを迎えていますが、わんこと散歩に繰り出す事にしました。
新世代ミラーレンズの写り
Nikon Df は IBIS を内蔵していないのでシャッタースピードを1/250秒以上に保つため ISO は高めの 800 ~ 3200 を使用しています。
Df は画素数を無理していないので、この程度の ISO だと大きく画質は落ちません。
絵の繊細さは今まで使ったどのミラーレンズより優れていますね。NiSi の謳う高画質対応はそのとおりのようです。
Bokehはミラーレンズ特有の形になりますのでやや遠景の場合は独特のざわついた絵になりますのでその辺りは知った上でその描写を楽しむレンズです。
小口径望遠レンズなので周辺減光がありますね。敢えて補正はしません。
Tokina 製造のマイクロフォーサーズ用ミラーレンズもデジタル時代に対応した設計でしたが、明らかに NiSi のレンズの方が写りがシャープです。日本の老舗レンズよりも中華レンズの方が良い性能なのは少し残念な気がしますが、最近の中華レンズは侮れません。
NiSi 250mm F5.6 Reflex の問題点
写りは素晴らしいレンズですが、欠点を挙げるとすると、ヘリコイドリングがとても軽いです。
超望遠域のMFレンズなので、ヘリコイドリングのトルクはもっとしっかりしていないと安定してフォーカスを合わせる事が難しくなります。ヘリコイドグリスの粘度を上げられないか、NiSi に相談予定です。Otus のねっとり感を見習ってもらいたい。
ミラーレンズのBokehははっきりと好みが分かれるところです。美しさで言えば屈折式のレンズに軍配が上がると思いますが、写真をアート表現と捉えるとミラーレンズは面白いと思います。
距離を上手く選ぶと背景が筆絵タッチのような感じに見えて面白い。
そしてこのように、敢えてリングBokehを利用して遊ぶのもあり。
ほんとこのレンズ、面白い。
ただ、主題が無いと、なんだか良く分らない目眩まし写真になっちゃいます。
最後に鉄分補給。舞い散る桜の花びらが光るリングになって可愛い。
今度はIBIS の効くミラーレスに装着して 低 ISO で撮影予定。