Foto Anthem

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フィルムで個性際立つ魔法レンズ AF-S 58mm F1.4 G

AF-S Nikkor 58mm F1.4 G、デジタルでも「只者じゃない」とは感じていましたが、今回初めてフィルム撮影で使いましたが、やはりこれはなかなのレンズですね。

F6 / 58mm F1.4 G / Velvia100

絞り開放ではいろんな収差が残っていますが、それがきちんと、絵として仕上がってきます。もちろん少し絞れば普通に優秀な写りをするんですが、やはりレンズの個性は絞り開放に宿りますので、積極的に開放を使いたい!
真ん中に芯のある非点収差がフィルム独特の柔らかさ、色合いと相まって素晴らしく個性的ですね。

F6 / 58mm F1.4 G / Velvia100

これは被写界深度を考えずにAFで撮影したので鼻先に合焦してしまいましたが、瞳に合っていれば最高でしたね。F6 に瞳AFなんてないからなー。こういうシチュエーションはMFに限りますね。少し反省です。

デジタルだともう少し、しゃきっと写ってしまい、この感じの仕上がりにはならないだろうなと思います。

F6 / 58mm F1.4 G / Velvia100

少し絞っています。F2.8くらいでしょうか。きれいなBokeh。この日はあいにくの曇天。

絞り開放だと、とろける夢の世界。

F6 / 58mm F1.4 G / Velvia100

これは天気の良かった日。ほんの少し絞るだけで、夢の世界は消えてしゃっきり普通に現代のナノクリレンズ。リバーサルらしい写りになりました。

F6 / 58mm F1.4 G / Velvia100

これは同じ晴れた日の撮影ですが、絞り開放だと別人の写り。ビンテージレンズですかw?

F6 / 58mm F1.4 G / Velvia100

絞ればこういう被写体もシャキッと撮れます。でもこれはモノクロームが合うか。自分の影を入れてしまう素人写真家1名w。

どんより曇天でしたが、風景もシャキッとこなしました。

開放での収差を徹底的に抑えた、同世代のZeiss の Otus 55mm F1.4とは目指す世界が違う、個性派レンズです。現在の Zマウントの高性能標準レンズ 50mm F1.2は Otusと同じ世界を目指したようなので、58mm F1.4Gは Nikon最後の Art指向のレンズなのかな。

www.nikon-image.com

レンズ構成

Ai Noct Nikkor 58mm F1.2

似ているようで違う、58mm F1.4 G とレジェンド Noct Nikkor。この構成を見ると、レジェンドの職人技を工業的に克服したのが58mm F1.4 Gなのかなという気がします。

そしてOtusを克服した Z 50mm F1.2というところでしょうか。

「この写真のレンズ、他とは違うレンズだね!」と妻が写真をひと目見て言い当てていた事を、このレンズを使う度思い出します。そう、Nikonの魔法レンズ。