実は今週フィルムカメラプロジェクトをぶち上げてくれたPENTAXの事で自分の写真脳は膨張気味ですが、晩秋を写すCCD機シリーズとして唯一撮り残していましたFUJIFILMの FinePix S5 Proのフィルムシミュレーションモードについて、今年のCCD機撮り納めとして本日記録しておきます。
S3 Proに使ったものと同じNikkorレンズをS5 Proに装着して最近何回か撮影には出掛けていたのですが、CFカードにいっぱい画像をため込んでいたらカードがクラッシュしてしまい、過去の画像含めて一瞬で揮発してしまいました💧。KM α-7でも一度同じ事をやらかしてしまいましたが、この頃のCFカード使用機はこまめにディスクに保存しておかないと泣くことになりますね。多分、これらのカメラの発売当時より容量が大きいカードを使っているからだと思うのですが、要注意です。
さて、FUJIFILMの FinePix S5 Proですが、FIJIFILMセンサーとNikon Fマウント機とのフュージョンモデルの最終版で、機械的な中身はNikon D200になります。フィルム機のF80ベースだった S3 Proと比べるとぐっとモダンになっていまして、最近のNikon Fマウント機と比べてもほとんど見た目に違いは感じません。それにしてもNikon の赤ラインと太ロゴが変わるとここまで引き締まった感じに見える事は驚きです。
S3 ProやD200との違いは発売当時にデジカメwatchの伊藤潤一氏がレポートされておりますので参考になるかと思います。
S5 Proのフィルムシミュレーションモードは基本 S3 Pro の3モード(STD、F1、F2)を踏襲しているのですがF1については更に細かく枝分かれして3つのモードが追加されています(F1a、F1b、F1c)。取説には各々のモードの特長が以下の通りに書いてあります。
STANDARD:人物、風景など幅広い被写体に適した標準的な画作りのモード
F1:ストロボ撮影時のハイライトのトビを抑え、さらに肌色再現の階調のつながりを重視し、プロネガ調をイメージしたスタジオでのポートレート撮影に適したモード
F1a:F1に比べて彩度がわずかにアップ
F1b:肌色のつながりをよくしつつ、青空も鮮やかに写るようになる。屋外のポートレートに適している
F1c:F1に比べて階調やや硬め。ファッション系の撮影に
F2:空の青さなどをリバーサルフィルムのように色鮮やかに再現する風景写真、自然写真に適したモード
それでは実際の写りを見てみましょう。
まずは「STANDARD」
次に「F1」
次に「F1a」
次に「F1b」
次に「F1c」
最後に「F2」
どうでしょうか。F1の中の合計4つのモードは微妙なニュアンスの違いですね。
結局 S3 Proと同様に、自分としては「STANDARD = PROVIA」「F1 = FUJICOLOR」「F2 = Velvia」という感じで3つのモードしか使わなさそうですw。
作例
今回は「STANDARD = PROVIA」、「F2 = Velvia」の2モードのみで他の作例を撮影しました。
一緒に持ち出していた Leica MD。Nikkor 58mm F1.4G 、開放だと明光下でフリンジが出るのですが、F2 モードだと色が強調されるのでより強く感じます。モノ撮りはもっと絞り込むべきなんでしょうね。
寄せ植えに差し込む日の明暗コントラストが美しかったので撮影。S3 Proよりは少しおとなしめですが、こってりカラーハイコントラスト。
誰かがのせたのでしょうね。開放ですが、拡大すると雄しべにはピント来ています。昭和な色あいの写真。
イイギリ。記憶色として美しく写っていますね。実際の色は少し控えめです。
明条件下だとS3 Proよりも個性が抑えめになるように感じます。
ここからSTANDARDが続きます。美しい発色だけどドギつ過ぎず、良いバランスかも知れません。
フリンジもSTDだとあまり目立ちません。
十分鮮やかには写ります。CCDに期待する色を出しています。
最後に違いが解りやすい郵便ポストで「STD」と「F2」の写りを比較して締めます。
どうでしょうか。常識的な写りであれば「STD」なんでしょうが、自分は「F2」のアートな感じが好みかな。