Foto Anthem

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ヘリテージモダーン LEICA SL2 で 中判 6X6 をトリビュート

LEICA のヘリテージモダーン、LEICA SL2 Silver Model を Shakedown した。 

最先端な SL3 が出たいまこそ、 SL2 Silver Model 指名買い、なわけである。

どういう事かと言うと、高性能な SL3 では軽量化のため、Lマウント発足以来のこだわりのアルミボディを捨ててマグボディ化の道を選択した。つまり SLシリーズは今後二度とこの品質の Silver Model は出せなくなってしまったと考えられる。LEICAもそれ故に最後に Silver Model を発売したんじゃないだろうか。

香港に直接発注していた KAZA のボディーケースが 1ヶ月 以上かけてようやく手元に届いたので今回ようやくお散歩撮影に携行する事が出来た(SL2 もボトムカバーはマグネシウム採用でトップパネルとは色、質感ともに異なるので、弱い塗装層を保護するため)。

KAZAケースの美点はケース基底部の厚さが薄めである事。基底部が分厚いボディケースは野暮ったく感じる。日本ではオリエンタルホビーという販売店がKAZA代理店で、いつもそちらから購入していたんだけれど SL2 はなぜか取り扱いが無かった。

SL2 はミラーレスなのに一眼レフのDf と比べても遜色ないサイズ感。トップパネルはLEICA得意のアルマイト。画面では分りにくいがSilver の質感と金属感が Dfとはあまりに違う。しかし値段もかなり違うし、Df がMr.Nikon 後藤氏の最後のミッションとして世に送り出して下さった記念碑的傑作である事に変わりはない。

上から眺めると、巨砲主義時代の戦艦と現代のステルス巡洋艦の違いのようだ。

どちらが好みかは人それぞれ。私は好きな単気筒バイクで例えるなら、ヤマハでいうと SR500 よりも SRX600 、現代のモデルでいうと GB350や Speed 400 よりも SvartPilen 401 が好み。 

今 SL2 に装着しているのは 中華レンズの TTArtisan 50mm F1.2。総金属のシルバー鏡筒が往年のビンテージレンズのようにフィットしている。確かとても安価で購入したもの。

SL2 / TTA 50mm F1.2

 TTArtisan 50mm F1.2 は APS-C用のレンズなのでSL2 ではスクエアフォーマット(1:1)で使うと良い。絞り開放付近はビンテージレンズの描写なので 往年の中判 6X6 フォーマットカメラのフォーカシングスクリーン像を思い出させる。

 

ふわふわ薄ピンなので本来MFは難しいはずだが、MマウントレンズでのMF使用を前提に設計されている SL2 のMF補助機能はとても使い易い。

SL2 / TTA 50mm F1.2

SL2 / TTA 50mm F1.2

とは言え、歩きながらのヤマカンフォーカシングはやはり難しかったw。

いずれSIGMAのコンパクトなやつを1本位買っても良いかもしれない。

SL2 / TTA 50mm F1.2

うん、こういうショットは中判スクエアで撮りがちかも。Tribute to Rolleiflex

SL2 / TTA 50mm F1.2

在来種を脅かすナガミヒナゲシ。でもつい色が綺麗ので撮ってしまう。

SL2 / TTA 50mm F1.2

シャガ。小さいのでヒメシャガかもしれない。

SL2 / TTA 50mm F1.2

絞らないとかなりふんわり描写なのでポートレートレンズに良いのでは、と思う。

写りは結構 Leitz Hektor 12.5cm に似ている。

SL2 / TTA 50mm F1.2

でも絞るとモダンな写りになる。こちらが本来 SL2 が紡ぎ出す絵なんだと思う。

でも SL2 には Quattro H用の SIGMAレンズをおごるのではなく、ビンテージ系の R レンズや M/L レンズを中心に使って行きたい。いつの日にか出会えるフルフレームFoveonを待ち焦がれながら。

SL2 / TTA 50mm F1.2

宙を漂っていた桜の名残。マクロレンズじゃないのでもうちょっと離れたフレームで撮っているんだけど、トリムしてもきっちり解像しているところに高画素機の威力を感じる。

SL2 / TTA 50mm F1.2

こちらの熊ん蜂も然り。薄ピンのMFレンズで空中を飛ぶハチにフォーカス出来るとはSL2、私みたいなユーザーにもなかなかの親和性があるんじゃなかろうか。