本日は昨日の紹介に続き、FUJIFILM FinePix S3 Proのフィルムシミュレーションの作例紹介をしてその写りを堪能したいと思います。
今回紹介する作例は全てレンズは一部を除き AF-S NIKKOR 58mm F1.4 G を使用して撮影しています。
昨日記載したように、フィルムシミュレーションモードの表記は
「STD = PROVIA」
「F1 = FUJICOLOR」
それでは以下、作例紹介に移ります。
作例
散歩の道すがら見かけたクリスマスリース。なんと言うか、「昭和な」色合いです。
Velviaモードだと、こういう対象物は色飽和した感じに表現されます。
対照的に FUJICOLOR モードの写りを下に示します。
こちらは色飽和せず、ディテールが確認出来ます。ネガフィルムっぽい仕上がりですね。PROVIAモードだとこの中間よりもVelviaモード寄りの写りに仕上がります。
普段使いにはPROVIAモード(つまり「STD」)を使い、あとは撮影対象物や気分に応じて他の2モードのいずれかを選ぶ方法が良いなと感じました。
素直な写りが好みの方だと、FUJICOLORモード一択でしょうか。ちなみにどのモードも各種パラメータ設定は微調整出来ます。当時としては進んだ機能だったのではないでしょうか。
自分はS3 Pro のVelvia (F2)モードの写りは唯一無二と感じていますので、以下過去の撮影のものも含めてこのモードの作例を掲示します。
58mm F1.4 G、不思議な写りをするレンズです。モダンなレンズなんですが、このように開放だと非点収差が現れて、アートレンズになったりします。前Bokehが独特な感じですね。
これは若干絞ったと思います。シャキッとしています。
このレンズ、近接撮影で絞り開放は独特のドリーミーな世界を描きます。モードは不明のショットです。色は薄いのですが、多分Proviaだったと思います。
これもなんだかドリーミー。
これも非点収差があらわれていますね。わんこの顔が浮き立つ感じ。周りは印象絵画のよう。
明暗差のあるシーンはフィルムのVelvia同様、フラッシュなどを活用した方が良いかもしれません。S3 ProはポップアップフラッシュでTTL調光可能なのでいずれ試したいです。
これもそうですね。日中シンクロが有効かもしれません。この色合い、このカメラならではなんです。手放せません。
最後は晩秋ではなく、いつか見た夏です。実質たかだか600万画素程度の解像度ですが、良く写るカメラだと思います。
S3 Pro の後は Nikon D200をベースにした S5 Pro が2007年に発売され、S5 Pro がFUJIFILM X Nikon フュージョンモデルの最後になってしまいました。ご存じのように、その後、FUJIFILM は再び自社設計のCMOSセンサーを完全自社製造のボディに搭載したミラーレスカメラ X-Pro1を2012年に発売して現在に至る訳です。
本ブログでの晩秋を写すCCD機シリーズはフュージョンモデルの最終版、FinePix S5 Proを紹介して終了予定です。