Foto Anthem

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TOYOTA の旧車スポーツカー脱炭素エンジン置換プロジェクトに想う

驚きのニュースを目にしました。

TOYOTAが一世を風靡した往年のFRスポーツカー、 カローラAE86トレノ・レビンを各々電気自動車、水素エンジン車に改造(刷新?)したプロジェクトを豊田社長自らが発表したそうです。

しかもいずれもマニュアルミッション車というところがTOYOTAの本気度を示しています。

news.yahoo.co.jp

旧くなった、不具合起きたら産廃ゴミにしてポンッと買い換えるのではなく旧くても良いモノ、愛着のある道具を時代にあった中身にリフレッシュして長く使うというのは今必要なSDGそのものであり、いつも矛盾を感じながら過ごしている自分の心に刺さるものでした。さすが世界に冠たる企業TOYOTA

世界的巨大企業のTOYOTAだからこそ出来る試みという面もあるかもしれませんが、このTOYOTAの考えが浸透して、家電のようなEVばかりではなく、使い慣れ見慣れた美しい車達が中身を刷新されて街中を往来する未来の方が自分としては憧れます。

TOYOTAも旧車再生プロジェクトのみでは生き残れるわけではないので今後も最先端の技術を投入した車が主軸でしょうが、CSRSDGsとしての取り組みとしてTOYOTAブランドの価値を高める新たな試みに対して、TOYOTA車を一度も買った事がない自分であっても声援を贈るわけです。

翻って、現在も日本が世界に冠たる提供者である写真機はどうか。

多くの光学写真機メーカーはかっての総合家電メーカー、音響メーカーにも似た、超付加価値化、超高級化のスパイラルに入っていると感じています。秒間百コマもの超高速連写、AI による(各社好きですね、この表現)被写体補足追尾や画像コンピュテーション、強拡大しても解像するレンズ&センサー、何秒でもぶれないIBIS、どれも素晴らしい技術進化なのは確かですが、一体どれほどのユーザーやシャッターチャンスがこれらのテクノロジーを必須としているのかは疑問なところです。自分はてんこ盛りの超高級料理のような各社新製品を目の前に、食欲が湧かずデジカメキュレーションサイトを傍観してます。

光学写真機メーカは既に多くが退場・身売りし、現在残っているメーカーも自分たちが過去に築いた技術やモノを生存に不要なものとして捨て去ろうとしています。

そんな中で、「一眼レフ宣言」、「フィルム機ルネッサンスプロジェクト開始」等、過去と決別しない宣言をしているRICOH Imaging が自分にとっては唯一の希望の光のように感じるわけです。

photoandculture-tokyo.com

www.youtube.com

今年からKODAKは更なるフィルム価格値上げの予告をしているというニュースがキュレーションサイトで流れ、一部の方は「KODAKがフィルムを更に縮小しようとしている」「やはりフィルムに未来は無い」的に受け止めているようですが実情は逆でありまして、現在のフィルム需要増加にKODAKが現在の陣容で対応出来ず、雇用を大きく増やす必要があるため、また世界的な原材料費の高騰もあり今回の値上げに踏み切ったようです。キュレーターにはちゃんと背景を含めて紹介するリテラシーが必要です。

petapixel.com

PENTAXのフィルム機プロジェクトの行方は判りませんが、どんな形であれフィルム機を再生産してくれるだけでもありがたいし、自分も発売時には購入するでしょう。

ただ自分としてはTOYOTAの発表を目にした後では、夢想する内容としては同じKマウント、あるいは645ボディーで、アナログとデジタルを自由に行き来出来るモデル、つまりLeicaデジタルカメラ黎明期に生産したDMR(Digital Module R)や、今は無きMAMIYA の645AFのようなモデルを再び世に出してくれれば良いのにな~と勝手な事を考えてはほくそ笑んだりしています。

dc.watch.impress.co.jp

camera-wiki.org

そう言えば、チェキ用のフィルムバックモジュールなんかもメーカーの技術であれば、中国のスタートアップ企業のものよりも遙かに良いモノが作れるのではないでしょうか?夢は膨らみます。

www.makuake.com