Foto Anthem

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Zeiss Planar の正当系譜 Loxia 50mm F2

Zeiss は一時期、精力的にカメラ用交換レンズを揃えていた時期がある。

Sony Zeiss、Cosina Zeiss、両方を合わせると結構マニアックな辞典が作れるくらいラインナップがあったんじゃないだろうか。あっ今書いていて思いだしたけど、そう言えば、Gマウント、Yashicaマウント用のYashica(Kyocera) Zeissってのもあったんだった。更にはLeicaと覇権を争ったSマウント用のZeiss全盛期のレンズ(降りかかる火の粉は払はねばならぬ・・)や戦後のM42用の東独製Zeissとか・・軽くめまいがしてきた。Nikkor や Leitz 以上に複雑な系譜だ。

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手元にはGマウント用、Aマウント用、Fマウント用、Eマウント用の Zeissレンズがあり、いずれは M マウント用Zeiss も加わる事と思う。Leica Man はしばしば純血にこだわるみたいだけど、純血の Zeiss っていうのは 戦前Leicaと激突していた頃なんだろうか?

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Yashica Contax 時代にもドイツ製レンズがあったみたいだし、私の G マウント用 Hologon 16mm も Made in Germanyって刻印してある。Leica Manでもないし、Zeiss Manでもないので気にしないけど。

Zeissは現在はカメラ用交換レンズからは手を引いているようで、Sony や Cosina からもZeiss ブランドの交換レンズ追加の話はここのところ聞かない。現在は SonyコンデジXperia のレンズにロゴをライセンスしてるくらいみたいさみしい。でも Leitz より親しみを感じ、好きだ。

今日はお蔵入りしている E マウント用の Loxia 50mm を選び、Zfc に装着していた Touit 32mm と交換してその写りを楽しんでみた。

レンズ構成は王道の4群6枚 Planar 。敢えて開放を F2 に抑える事でコンパクト化とシャープでメリハリのある開放像を狙っている。Otusはもとより、MilvusやBatis のPlanar レンズはより複雑なレンズ構成であり、つまりこの Loxia こそがかってのPlanar の設計思想を受け継いだ最終系譜と考える事が出来、記念碑的な交換レンズと言える。なぜなら Zeiss はもう交換レンズを作る事を止めたから。

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Milvus や Batis、そして Touit のような Otus 系譜のデザインは採用せず、Loxia は独自の直線基調のデザインを採用している。フードを着けてもスッとしている出で立ちが美しい。Touit とは違い、Zeissらしい頑丈な金属製フードでフード内側もつや消しの生地張りで Touitよりもグレードが高い事が判る。但し、マニュアルフォーカス専用だ。

Zfc / Zeiss Loxia 50mm F2.0

綺麗な玉ボケを楽しむために開放で撮ってみた。スギの木がややボヤッと感じるが、合焦している枝葉はシャープに写っている。

Zfc / Zeiss Loxia 50mm F2.0

ちょと絞って F2.8 だけど、とても良い写りをしている。Bokehはとろける感じだな。

Zfc / Zeiss Loxia 50mm F2.0

マニュアルフォーカス専用なのが惜しいけど、まあ、ゆっくりと楽しみながら使うレンズという事だ。シンプルなレンズ構成のこのサイズで、本来はレンズ性能は充分という事。Touit よりも上品でしっとりした写りだと感じる。でもあちらは更に軽くておまけにAF レンズなのでとても便利。

Zfc / Zeiss Loxia 50mm F2.0

距離目盛りがあるので少し絞ってヤマカン撮影してみた。ちょっと絞ると、とてもシャープ。

Zfc / Zeiss Loxia 50mm F2.0

これは良いレンズですね。