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Voigtlander ULTRON 40mm F2 SL:フードこそ存在意義

PENTAX SP にTakumar以外のM42レンズを使いたくて手に入れていたCOSINAの Voigtlander ULTRON 40mm F2 SL 。バヨネット装着する専用のフジツボ型フードが素敵です。こんなに凝った造りのフードってこの現在、世界のどこのメーカーのレンズでも無いですね。旧き良き写真機黄金時代が作り出したレンズの一つと思っています。

お気に入りの K-01 の「私は何も急ぎません」的なほんわかデザインにこの口をパカッと大きく開けたような ULTRON 40mmのフードがとても似合っています。

K-01ってめちゃ使いにくいカメラなんですが好きなんですよね。かぶき者のRICOHイメージングならではのデザインに全振りしたカメラです。

このレンズ、PENTAX K マウントではなくスクリュー式のM42マウントなんですが、M42マウントレンズのKマウント装着には相性の問題がありまして、このレンズは一工夫が必要なのですが、マニアックな内容なので割愛しますw。

ULTRON 40mm、定石通りのダブルガウスタイプですがこの短い筐体に収めるためでしょうか、銘板に「ASPHERICAL」と赤文字記載があるように、非球面レンズを使っているようです。各種マウント用が製造されていましたが電子接点は無く、M42スクリューマウント用も用意されていたという事はデジタル化前の時代のレンズと思われます。それなりに旧いレンズのため合わせレンズ接着部に曇りが発生している個体がほとんどのようで、自分のレンズも目視では良く判りませんが、見る人が見たら「クモリ」レンズなのかも知れません。でも自分はこのレンズはそのデザインを買っているので良いのです。

PENTAX K-01 / ULTRON 40mm F2 SL

絞り開放F2。なんだかLomoダゲレオタイプ64mm顔負けのフワフワ描写ですw。

ほんとに非球面レンズ採用?と思いました。

PENTAX K-01 / ULTRON 40mm F2 SL

まあ少し絞ると普通な感じにはなります。F4くらいか。

PENTAX K-01 / ULTRON 40mm F2 SL

冬なのにオキザリスが咲いていました。F5.6くらい。ごくごく真っ当な写りになりますね。F2のフワフワ具合はどうかとしてもF5.6~F11くらいの範囲でスナップ的に使うのが適したレンズかなという印象でした。

兎に角、K-01ってミラーレスでかつEVF無し、屋外で見えにくい、MF時に合焦音鳴らない、判りにくいピークフォーカス表示。とMFレンズとの組み合わせ最悪なので尚更でしたね。

PENTAX K-01 / ULTRON 40mm F2 SL

これは絞りF4前後だったような記憶です。まだ若干甘い描写です。それともフォーカスがちゃんと合っていないのかな?明るい屋外だとヤマカンフォーカスになります。

PENTAX K-01 / ULTRON 40mm F2 SL

F5.6くらい。だいぶ合焦面はシャキッとします。

PENTAX K-01 / ULTRON 40mm F2 SL

F8かF11くらい。ここまで絞れば大体普通のレンズでは解像良しです。

「F2」は伊達ですねw。このレンズの2世代後となる現行型は同じレンズ構成でAuto Nikkorの外観を完コピしたFマウントモデルなんですが、その写りを見たいような、でも見ると見なきゃ良かったと思うだろな、とか逡巡しています。いずれにしてもこのレンズのデザインは唯一無二でもう世には出ないだろう貴重なものと思います。