三寒四温。スギ花粉と一緒に春がすぐそこまでやって来ています。
冬ごもりも終わり!という事で、永らくサボっていた二眼レフの手入れに着手しました。心の燃えかすに火が入ったかな。
人様からの頂きモノです。BEAUTY FLEX、名前も知らなかったカメラですが、RICOH FLEX とそっくりの二眼歯車式のヘリコイドが19世紀のメカっぽくて激シブですね。見た感じ1950年代の日本製カメラ百花繚乱期の機種と思われます。熱い時代だったんでしょうね。
さてこのカメラ、歯車式ヘリコイドもシャッターも快調なのでジャンクではなさそうです。自分に下さった方はこのカメラを使ってはいなかったのですが、恐らく一定の年代まではどなたかが使われていたものなのでしょう。RICOH FLEXもそうですが、この歯車式は歯車が固着して回らなくなってしまっている個体が多いと聞きます。
メカの状態はボチボチなんですが、ご覧のようにピントグラス(磨り硝子)が真ん中でパッキリ破損しております。これでは使え無いです。
随分前から「いいジャンク品、ないかな~」と時折思い出してはヤフオクやメルカリを覗いていたのですが、つい先日、適当なジャンク品をようやくゲットしました。
左がジャンク品、右が頂きモノ。ほとんど同じですが、ビミョーに化粧板やロゴ字体が違っています。
トップカバー。左のジャンク品の方が塗装が綺麗だったりしますw。良く触ってる部分は金属塗装の劣化が進むんですよね。
ありゃりゃ?ストラップ取り付け金具の天地がジャンク品と頂きモノとで真逆ですよ。
どう考えてもジャンク品の方が正しい向きと思います。道理で純正革ケースに上手く収まっていなかった訳です。それにしてもなぜ前オーナーは敢えて金具を外して左右を入れ替え、天地逆にして取り付けていたのでしょうか?今となっては永遠の謎です。
ジャンク品のジャンク理由。例の歯車式が上手く行かなかったのか、Take側のレンズが歪んでしまっています。こうなるとにっちもさっちもいかず、重修理が必要ですね。
ジャンク品のトップカバーを外し、ピントグラス、拡大鏡を綺麗にしました。ジャンク品の方が状態が良かったので、トップカバーごと交換することにしました。
ミラーもコーティング欠けはあるものの、ジャンク品の方が反射状態が良かったのでこれもジャンク品から移植する事にします。頂きモノの方はサイズも微妙に小さく、きちんと嵌まっていませんでした。前オーナーが交換したのか?謎です。
その他、ジャンク品からゲットしたもの。ほぼ無傷の純正レンズカバー、TSUBASAブランドのアルミレンズフード&イエローフィルター、純正革ケース用底ネジ蓋。これだけでも十分落札額の元が取れる感じですね。
ジャンク品はスプールが取り出せなくなっていて、フィルム室内に放置されていました。当時モノの金属スプールって貴重ですので、プライヤーを使って引き出しました。綺麗に洗って、光にかざして見ると「FUJIPHOTOFILM CO. LTD.」って刻印してあります。FUJIFILM、当時はそんな社名だったんですね。
綺麗にワックスアップして、金具の天地戻しましたので、革ケースもぴったりはまりました。
さあ、次のブローニー判での散歩撮影はBEAUTY FLEXで決まりですね。